
私、最近よく考えるんです。
本当に暮らしやすい家って、どんな家なんだろうって思うんです。
広い家かな、とか
性能がすごい家かな、とか
おしゃれな家かな、とか。
もちろんそれも大事だけど、毎日の自分の生活に当てはめて考えてみると
ちょっと違う気がしてきました。
仕事から帰ってきて、
ごはんを作って、
洗濯して、
片付けて、
気づけばもう夜。
あの頃は、
「がんばらなくても回る家だったらよかったのに」なんて考えもしませんでした。
なんでこんなに大変なんだろう。どうして私だけこんなに余裕がないんだろう。
そんなふうに思いながら、毎日をなんとか回すことに必死でした。
私自身、子どもが幼稚園の頃はお友達の家にお呼ばれするたびに、
「新築の家っていいな」
「おしゃれな家って素敵だな」
と、正直うらやましく思っていました。
でも今になって思うのは、見た目の素敵さよりも、
毎日の暮らしがどれだけラクになるか
どれだけ気持ちに余裕が生まれるか
そっちのほうが、ずっと大事だったんだなということです。
でも今になって振り返ると、
あの苦しさから少しでも解放される方法のひとつが、
家のつくりを見直すことだったんじゃないかと感じています。
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私自身も、子育てと仕事を両立してきました。
今は子どもも大きくなりましたが、
毎日時間に追われていた頃のことはちゃんと覚えています。

朝はバタバタ。
夜は座るヒマもない。
余裕がなくてイライラして、自己嫌悪。
「もっとちゃんとできるママにならなきゃ」ってずっと思っていました。
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でも、あとから気づいたことがあります
あの頃しんどかったのは自分の頑張りが足りなかったからじゃなくて
家のつくりが、暮らしに合っていなかっただけでした。

洗濯の移動が遠い
帰ってきてからの動きがバラバラ
片付けても散らかりやすい間取り
暑い寒いで体力が削られる
これ、全部
ママの努力でカバーする前提の家だったんですよね。
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情報はたくさんあるけれど、今は家づくりの情報があふれています。
性能のこと
断熱のこと
気密のこと
でも正直に言うと、
ある程度の基準をクリアしている家であれば性能の差は昔ほど大きくないケースもあります。
(※仕様や地域条件によって違いがあるため一概には言えません)
それよりも気になるのは
「人気の会社で建てれば安心」
「みんなと同じなら失敗しない」
と思ってしまうこと。
でも暮らし方は一人ひとり違います。
働き方も
子どもの年齢も
家事のやり方も
性格も違う。
だから
みんなと同じ家が自分の暮らしに合うとは限らないと感じています。
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すごく豪華な家がみんなにとって正解とは限らない
家づくりを仕事にしている私が言うのも変ですが
高い性能
大きな家
最新の設備
それがそろえば安心、とは思っていません。
無理のないローンで
基本的な性能はきちんとおさえて
そのうえで
毎日の家事が少しラクになること
こちらのほうが、暮らしにはずっと効いてくると思っています。
なぜならその“少しのラク”が積み重なると
こどもと過ごす時間をすこしでもふやすことにつながる
からです。

家事に追われる時間が減れば
座って話を聞く時間ができる
一緒にテレビを見る時間ができる
笑って過ごす余裕が生まれる
家は、見栄のためじゃなく
そんな時間をつくるためのものだと感じています。
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いま子育てと仕事でいっぱいいっぱいの人へ。
ラクできる工夫があるなら
使っていいし、頼っていい。
がんばり続けることよりも
笑える余裕が少し残る暮らしのほうが
きっと長く続きます。
もしこれから家づくりを考えるなら
「どれだけ家事が減るか」
「どれだけ自分が動かなくてすむか」
も、ひとつの基準にしてみてください。
未来の自分を助ける家になるかもしれません。
だからもし今、
毎日いっぱいいっぱいで
「私の頑張りが足りないのかな」って思っている人がいたら。
それはあなたのせいじゃなくて、
家のつくりがまだあなたの味方になっていないだけかもしれません。
家は、がんばる人をさらに追い込む場所じゃなくて、がんばらなくても回る
仕組みで暮らす人を助ける場所であってほしい。
私は、そんな家づくりを大切にしたいと思っています。